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入社までの過ごし方|学生最後の時間と、社会人としての助走
内定後の必読ガイド

第4回 入社までの過ごし方|学生最後の時間と、社会人としての助走

内定を承諾して入社先が決まると、就職活動はいったん大きな区切りを迎えます。それまで頑張ってきた分、息抜きの時期となり、友人との旅行などの楽しみも多くなるのではないでしょうか。

一方で、入社までの時間は、社会人として働くための準備期間でもあります。余裕のある学生時代に少しずつ準備しておくことで、入社後によいスタートを切ることができるのです。

そこでこの記事では、入社までにやるべきことを解説します。大きく「必ず対応すべきこと」「スタートダッシュのためのおすすめ」の2つに分けて整理します。

必ず対応すべきこと

①卒業要件を確認し、学生生活を締めくくる

入社前の準備でまず大切なのは、きちんと卒業することです。

当たり前のように聞こえるかもしれませんが、卒業要件を満たせず、予定どおり入社できないケースは実際にあります。大手企業や人気企業から内定を得ていても、卒業できなければ、社会人生活を始められない可能性があるのです。

特に、次の点は早めに確認しておきましょう。

  • 卒業に必要な単位数を満たしているか
  • 必修科目や語学の単位を取り漏らしていないか
  • 卒論やゼミの提出期限・手続きに不備がないか

内定後は気が緩みやすい時期です。「気づいたら必要単位が足りなかった」「卒論提出の手続きに不備があった」といった事態は避けたいところです。

卒業要件を満たせそうであれば、学生生活を後悔のないように過ごすことも忘れないようにしましょう。卒業旅行のようにまとまった時間を友人と過ごせる機会は、社会人になると少しずつ限られていくからです。また、卒論やゼミ、アルバイトなどを最後までやり切ることも大切です。たとえば、卒論で問いを立て、資料を集め、筋道立てて文章にまとめる経験は、社会人になってからも役立つでしょう。

②内定者向けイベントに参加する

入社までの間には、企業によってさまざまなイベントがあります。代表的なものは、内定式、内定者向けの懇親会、入社前研修などです。

内定式は、企業が学生に対して正式に内定を伝え、入社に向けた意思を確認する場です。同期となる学生が一堂に会し、役員や人事担当者からの挨拶、内定証書の授与、今後のスケジュール説明などが行われます。

内定者向けの懇親会は、同期や社員と交流する機会です。選考のように身構えすぎる必要はありませんが、社会人になる前の公式な場であることは意識しておきましょう。

入社前に研修や課題がある場合は、案内の内容を早めに確認しておきましょう。まずは研修の日程や参加方法、事前準備の有無、課題の提出期限などを把握し、旅行や卒論の予定と重ならないようにスケジュールに入れておくことが大切です。なお、これらに取り組む姿勢や内容が、入社後の評価や配属へ影響することも珍しくないため、注意が必要です。大学の課題の延長と考えず、社会人としての仕事が始まっていると認識して真剣に取り組みましょう。

③入社に必要な書類を準備する

入社前には、必要書類の提出も欠かせません。代表的な書類としては、入社誓約書や健康診断書、住民票・卒業見込証明書などの証明書、給与振込に関する各種書類などです。取り寄せに時間がかかるものもあるので、早めに手配しておきましょう。 

そのほか、スーツなどの服装やビジネスバッグ、名刺入れといった身の回りのものも、入社直後から必要になります。 企業からの指定も踏まえ、事前に準備するようにしましょう。

スタートダッシュのためのおすすめ

ここまでで紹介したのは、卒業要件の確認や必要書類の準備など、入社までに必ず対応しておきたいことです。これらを済ませたうえで、入社後に良いスタートを切るための準備にも取り組んでみましょう。

社会人生活の早い段階で成果を出せると、上司や周囲から仕事を任せてもらいやすくなり、さらに多くの経験を積む機会につながります。そこで成果を重ねれば、仕事への自信や意欲も高まり、さらなる成長につながるという「良循環」に乗ることができるでしょう。この視点を持っておくことは、社会人として楽しく活躍し続けていくうえでとても大切です。

もちろん入社後に学ぶことが多いですが、学生のうちから、できる範囲で社会に出るための準備をしておくことで、入社後の仕事をよりスムーズに始められるでしょう。ここでは、社会人としてのスタートダッシュに役立つ取組を3つご紹介します。

①社会人の生活リズムに慣れておく

入社に向けて、日々の生活のリズムも少しずつ整えておきましょう。社会人になると、朝から研修や会議が入ることもあります。遅くとも入社の数週間前からは、起床時間と就寝時間を少しずつ整えておくとよいでしょう。こうした基本的な習慣が、入社後の集中力や安定感につながります。

あわせて、スケジュール管理にも慣れておくとよいです。入社後は、会議や締切のある資料作成など、複数のタスクを同時に管理する場面が増えます。入社前の段階でも、研修日程や卒論の提出期限などをカレンダーやタスク管理ツールにまとめる習慣をつけておきましょう。

②入社後に役立つ基礎スキルを身につける

社会人への準備で特に力を入れたいのは、基礎的なビジネススキルの習得です。学生時代に少しでも始めておくと、入社後の立ち上がりが大きく変わります。入社先の業務に合わせて、優先順位をつけて取り組みましょう。

1)共通して身につけておきたい基礎スキル

■PCスキル(Excel・PowerPointなど)

多くの仕事では、PCを使った作業が欠かせません。大学の課題などでExcelやPowerPointに慣れている人も多いと思いますが、PC操作に不安がある人は基本的な使い方を確認しておくと安心です。

たとえばExcelについては、表やグラフの作成、四則演算、SUM・AVERAGE・IF・VLOOKUPなどの関数に慣れておくとよいでしょう。PowerPointについても、文字や図表の配置、ページごとの情報整理といった基本操作について、入社前に少し練習しておきましょう。

■生成AI

生成AIをすでに日常的に使っている人も多いでしょう。社会人になってからも、情報整理や文章のたたき台作成、翻訳や校正、議事録の作成、PowerPointやExcelでの資料作成、繰り返し行う作業を代行させるなど、さまざまな場面で必要不可欠となります。時間に余裕のある学生のうちから使い慣れておくことで、仕事の効率やアウトプットの質を高めやすくなるでしょう。

一方で、業務で利用する際には、会社のルールに従う必要があります。たとえば機密情報や顧客情報を、許可なく外部のAIサービスへ入力してはいけません。また、AIの回答を鵜呑みにせず、事実関係や論理を批判的にチェックする力も養っておきましょう。

■自社や業界への理解を深める

入社先や業界への理解を深めておくことも、大切な準備のひとつです。すでに就活でリサーチをしたと思いますが、改めて公式サイトや決算資料、ニュースリリースなどを読み、最新の状況を把握しておきましょう。なお、会計について学習したことがない場合、財務諸表を理解するための基礎だけでも習得しておくと、企業の理解に役立ちます。

あわせて、主要な顧客や競合企業、業界全体の動きについて、日頃からニュースで触れる習慣をつけておくとよいでしょう。もちろんすべてを理解する必要はなく、「なぜこの企業は成長しているのか」「この社会的な変化は自社にどう影響しそうか」と考えてみるだけでも、ビジネスを見る力が自然と身についていきます。

■英語

英語は、入社先や職種によって必要度が異なります。たとえば外資系企業や投資銀行、総合商社、グローバルメーカーなどでは、英文メールや会議といった機会がありえます。そのため、英語記事やオンライン英会話などで、ビジネス英語を学習しておくとよいでしょう。

もしも時間に余裕があれば、短期留学や海外滞在を経験するのもおすすめです。社会人になると、まとまった期間の留学は難しくなるため、英語力を高めたい場合はぜひチャレンジしてみてください。

2)業界別に優先したい準備

ここまで紹介した基礎スキルに加えて、入社先の業界によっては、特に取り組んでおくとよい準備があります。ここでは、業界ごとのポイントに絞って紹介します。 

■コンサルティングファーム

コンサルティングファームに入社する人は、PowerPointやExcel、会計の基礎に加えて、論点整理などのコンサルスキルに慣れておくとよいでしょう。

PowerPointなどについては、コンサル出身者が手がけた書籍や動画コンテンツが多いため、参考にしてみてください。また、コンサルの仕事では、複雑な問題を整理し、相手にわかりやすく伝える力が求められます。身近なテーマについて、「何が問題なのか」「原因は何か」「どのような打ち手が考えられるか」を日頃から考える練習をしておくと、入社後も役立つでしょう。

■投資銀行

投資銀行に入社する人は、会計・ファイナンスの知識を中心に、Excelや英語を優先して学んでおくとよいでしょう。

投資銀行では、企業の財務状況や事業の将来性をもとに、資金調達や企業買収などの重要な意思決定を支援します。そのため、財務三表を読むだけでなく、将来の業績を予測する財務モデリングなどの高度なファイナンスの知識やExcelスキルが必要です。コンサルと同様、投資銀行経験者が解説するコンテンツも多いので、入社前に基礎的な部分は習得しておくことをおすすめします。

■IT・デジタル領域

IT企業やデジタル系のスタートアップなどに入社する人は、基本的なIT用語やデータの扱いに慣れておくとよいでしょう。

エンジニア職でなくても、「クラウド」「API」「UI/UX」といった用語に触れる機会は少なくありません。専門家のように詳しくなる必要はないものの、用語の意味や活用される場面を大まかに理解しておくと、仕事を進めやすくなるでしょう。

また、余裕があれば、ITパスポートなどの資格勉強に取り組むのも一つの方法です。資格そのものが必須でなくとも、ITの基本概念を体系的に学ぶきっかけになります。

③長期インターンで実務に触れる

スキルの習得とともにおすすめしたいのが、長期インターンへの参加です。就職活動が終了した4年生でも、社会に出るための準備として、長期インターンへの参加は大きなメリットがあります。

特に上述したようなスキルを実際に活用する場として、入社先に近い業界や職種の長期インターンに参加できるとよいでしょう。社会人とのコミュニケーションを重ねておくことで、入社後のスムーズなスタートにつながるはずです。

CONCORD Academyでも長期インターン情報を数多く掲載していますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

また、CONCORD Academyでは、社会人になる前の準備として長期インターンに参加した先輩の体験談も掲載しています。実際にどのような経験が入社後に役立ったのかを知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。

なお、入社先が内定者向けのインターンを用意している場合は、そちらに参加するのもよいでしょう。実際の職場の雰囲気や社員の働き方を早めに知ることができるため、入社後のギャップが小さくなるはずです。

まとめ

入社までの時間は、学生生活を締めくくる時間であり、社会人としての準備を始める時間でもあります。

まずは卒業要件を満たし、入社前研修や必要書類の提出など、会社から求められる対応を早めに進めましょう。そのうえで余裕があれば、生活リズムを整え、入社後に役立つ基礎スキルを習得しておくのがおすすめです。

皆さんが、学生生活の最後の時間を大切に過ごしながら、社会人としてよいスタートを切れることを願っています。